火曜・・・

父が死んで、悲嘆に暮れている。

こんなに哀しいことがあるのか、と驚いている。

他の人はどうやって、親の死を乗り越えるのだろう、とネットで検索してみる。

「父 亡くなる」「親が亡くなる」「親の死」などキーワードで検索して、解決方法を探してみる。

私の母は、霊媒師に1万円払って、死んだ父と会う計画を立てている。

私は、止めようとは思わない。

霊媒師に頼んで、父の言葉が聞けるのなら、安いものだろう。

やりたい事をやればいい、と私は思っている。

大きな哀しみを乗り越えようとしても、ネット検索では解決方法に限界がある。

私は、こう見えても文学部出身だから、学生時代に読んだ本の記憶を探ってみる。

そしたら、アメリカ文学の『セールスマンの死』という戯曲を思い出した。

父が死ぬストーリーだったな、というぐらいしか覚えていなかった。

ウィキペディアであらすじを読んだら、もろに思い当たるフシがあって、泣けてきた。

こんな悲劇的な戯曲を、なぜ学生時代に読んだのか分からない。

今日、ひさしぶりに『セールスマンの死』を思い出したら、すごく感情移入できて、自分を投影できる物語だったから、余計にヘコむ。

悲劇は読んでられへん、と思って、別の本を探してみる。

そしたら、大江の『人生の親戚』を思い出した。

悲嘆から立ち直るストーリーだったな、というぐらいしか記憶なし。

ウィキペディアであらすじを読んだら、「私たちの人生は失敗だった」という一行が目に入って、余計にヘコむ。

こういう時ほど、文学はあかん。

余裕が無ければ、小説は読んでられへん。

本を読めへんから、父の車の名義を変更しに、外出。

車の名義変更は、相続を原因にせず、あらかじめ父の印鑑証明書を存命中に取得していたから、譲渡を原因に名義を移転した。

私は、書類集めに関しては、最高に仕事が早いから、父が亡くなる2日前に、印鑑証明書や住民票は取得しておいた。

これで、いろんな事ができる。

印鑑証明書の使用期限が来るまでは・・・