現代思想感

 

機械という概念が何ら生物と対立するものではないとしたら、技術的機械もまた欲望をもち、その生涯をもつと考えることができるのではないか。人間を欲望しながら生きているとはいえないだろうか。生命を物質と対立させるべきではなく、生物と非生物を区別すべきではないのである。(87頁 1994年版)

↑いかにも現代思想って感じが、たまらない。

船木の本は、ちくま新書の『現代思想入門』『現代思想講義』と読んできたが、どれもフワッとした感じの現代思想らしさがあって、繰り返し読んだ。

ドゥルーズは『アンチ・オイディプス』をSFとして読んでほしい、と公言していたが、哲学なのにセンス・オブ・ワンダーを感じて心地いい。

といっても、本書の第二章が『アンチ』の解説になっているのだが、あいかわらず私にはわけわからん。

第一章が「ドゥルーズの経歴」、第三章が「ドゥルーズ主義の哲学」とあり、よーーーく哲学的背景は理解できるのだが、やはり第二章「『アンチ・エディプス』の宇宙」が、フワフワして宙に浮くような感じ。