森友学園問題からみえた 安倍首相の“傲慢症候群”〈dot.〉

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170322-00000086-sasahi-pol

特に傲慢なトップが長期間君臨している組織では、トップの意向を忖度しなければ生き残れないため、その意向を忖度せざるを得なくなる。
必然的に、傲慢人間の周囲には、忖度の達人、つまり「イネイブラー(支え手)」が集まりやすくなる。
以前筆者は、安倍首相が「傲慢症候群(ヒュブリス・シンドローム)」に罹患(りかん)している可能性を示唆し、第24回参議院選挙での勝利によって一層悪化するのではないかと指摘したことがある。
籠池氏やその家族のキャラクターにばかり目が行きがちだが、何よりも問題なのは、安倍首相が自分自身への批判を許さず、自分の意向を忖度してくれる人間ばかり周囲に集めようとしたことではないだろうか。出世願望の強い財務省の官僚がそれに気づいて、お得意の忖度癖を発揮したことが今回の一連の騒動を招いたように筆者の目には映る。
その意味では、安倍首相の傲慢症候群こそ、すべてのなのかもしれない。

私が見たところ、森友学園問題とはアベの自爆である。
人事権を握ったアベが、有能であったはずの官僚を忖度マシーンへと、人間改造してしまったのだ。
忖度マシーンと化した官僚という忖度マンが、国有地を恐るべき早業でたったの実質200万円で叩き売る、許されざる悪事を働いたのであろう。
この原因は、首相アベにある。
悪事を構造的に見た場合、アベの命令や強制忖度があったかどうかはともかく、アベの責任は免れない。
たとえアベの知らぬうちに組織悪が進んだとしても、アベに人事を握られた官僚が国家ぐるみで悪事を働いた結果として、国有地叩き売り事案が発生したのだから、行政府の長たるアベが一番悪い。
忖度という最終兵器を根こそぎ根絶するためには、アベ独裁を断絶せねばなるまい。
ところが日本の忖度化は、自民党内や官僚内にとどまらず、新聞やテレビに登場する御用ジャーナリストに及んだあげく、あろうことか国民にまで広がる。
これだけの巨悪が露見したアベ政権の支持率が、いっこうに激しく急降下しないのは、多くの国民がアベを忖度しているからだ。
中国とか北朝鮮からの脅威を利用するアベの恐怖支配に騙されるな!と私は言いたい。
キタよりも、アベの脅威こそ日本にとって深刻である。