構造汚職(こうぞうおしょく)


構造汚職とは、政治構造に根ざして生じる汚職をいう。
一党の長期支配、中央官庁の許認可権の独占、財界の多額の政治献金などが原因とされ、
法的には汚職事件とされないものも含めていう。大辞林 第三版)
汚職の成立には,公務員の職務権限と,授受される金品の賄賂 (わいろ) 性が明白でなければならないが,
特に与党政治家の場合は,公務と政治家の仕事との区切りは明確ではない。
政府の政策形成で実質的な力を持つ族議員が,法案の与党審査で特定業者のために便宜を図れば,実質的に収賄に当たろう。
しかも歳暮や中元,その他の挨拶と称して提供者の意図が不明確なままに金品を贈与することが習慣となっている「贈り物文化」が日本文化の特色である。
企業から政治家に供給される政治資金も,付き合いから意図が明白なものまで存在するが,その境界は不明確であり,
それだけに汚職の裾野は限りなく広い。(ブリタニカ国際大百科事典)