加計獣医学部の図面で発覚 最上階に“豪華パーティー会場”

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愛媛県今治市で建設中の岡山理科大学獣医学部キャンパス。建築図面が流出したとのウワサが永田町を駆け巡っていたが、日刊ゲンダイ全52ページにわたるその図面を入手した。驚いたのは、最先端のライフサイエンス研究とは無関係な豪華“パーティー施設”が計画されていることだ。

1〜6階は講義室や実習室、実験動物飼育などとなっているのだが、最上階の7階の図面には、教育施設として似つかわしくない表記が出てくる。「ワインセラー」「冷蔵ショーケース」「ビールディスペンサー」……。一体、何のための設備なのか。図面には「パントリー(配膳室)」と書いてある。隣は「大会議室」だ。つまり、会議室を“宴会場”として利用するための設備のようなのだ。

獣医学部キャンパスは今治市内でも高台にあたる「いこいの丘」にある。最上階ならかなり見晴らしがいいはずで、建物の北西に位置する「大会議室」からは瀬戸内海が望めそうだ。
1級建築士に図面を見てもらったところ、会議室の大きさは「ホテルの宴会場」程度もあり、立食なら100人規模のパーティーが可能だという。まさか、加計孝太郎理事長は、海の見える最上階ワインを傾けながら、親友の安倍首相と「いやぁ、おかげさまで」なんて談笑しようと考えているのか。「男たちの巧み…」再び?
こんな設備を大学に設ける必要があるのかどうか。元文科省審議官の寺脇研氏(京都造形芸術大教授)は、「加計理事長の趣味じゃないか」と言った上でこう続ける。
ワインセラービールディスペンサーが大学内に置いてある例は聞いたことがありません。学生数が数万、数千人単位の“マンモス大学”なら、学部棟とは別に来賓施設があってもおかしくないでしょうが、生徒数1000人にも満たない獣医学部程度のキャンパスに宴会場なんて造る必要はありません。来賓パーティーをやるなら、市内のホテルを借りればいい。これは文科省の設置審査に引っかかりますよ。加計学園が教育や研究よりも、接待を気にしていると思われても仕方ないでしょう」

どういう目的ワインセラービールディスペンサーが必要なのか加計学園に問い合わせたが「夏季休業中のため、休業明けに順次対応する」という返事だった。
ただでさえ、獣医学部新設を巡っては、愛媛県今治市補助金算出の根拠となる建設費192億に“水増し”疑惑が浮上している。膨らんだ建設費の一部が宴会場のためだとすると、ますます税金を投入する理由がなくなる。
図面が明らかになった今、獣医学部新設の必要性、国家戦略特区とアベ友のがさらに深まったと言える。

獣である。
獣医学部を新設している場合ではない。
獣化する権力者たちの恐るべきライフサイエンスこそ、研究して暴き出すべきであろう。
ワインあり、ビールありの、とんでもない酒池肉林の宴会場があるとすれば、大変なことだ。
かつて百貨店の「そごう」には、豪華な社長室が各店舗ごとに存在していたという。
NOVAのワンマン創業者の社長室には、豪華な装飾が施されたうえに、白いシーツが眩しいベット・ルームまで存在していたという。
「接待」に使われることも可能な会場が存在して、しかも国家戦略特区諮問会議の竹××蔵の名前がチラつけば、×××の×××を思わせる。
海に囲まれた四国の、東京から遠く離れた愛媛の、今治の隔離された場所にあるからといって、油断ならない。
都会から遠く離れた場所に位置するからといって、無視できるものではない。
フランスのマルキ・ド・サドの小説では、地方の牧歌的な、人里離れた城館を舞台にして、饗宴が繰り広げられたのだった。