火曜・・・
掛け軸を買いたいが、我慢している・・・
先月は掛け軸を10本買って、1万8千円使った・・・
予算オーバーだ・・・
だから今月は、まだ買っていない・・・
毎日ヤフオクを物色しているが、2週間、堪えている・・・
苦しみ抜いて、毎日ヤフオクでの落札を断念している・・・
まるで苦しむためにヤフオクを漁っているかのごとし・・・
掛け軸は、買いたいものではなく、買わないものを決めた・・・
買わないものをハッキリさせると、今後、迷わなくなる・・・
まず、政治家の書は、いらない・・・
戦前の政治家で、国家主義者はダメだけど、民権派のリベラルな感じの偉人の書幅であれば、買ってもいいかと思ったが、やめておいた・・・
教科書に載っているような政治家だが、勲章をブラ下げた写真を見て、違和感を覚えた・・・
他の書を見ると、労働運動を非難するような内容を揮毫しているから、やはり許せない・・・
といっても、くずし字で書かれた書軸だから、文字の読解に自信がなく、まったく逆の内容かもしれない・・・
政治家の書はいらないとしても、俳人の書はどうかというと、これが悩ましい・・・
俳人の書で、余白がいっぱいあって、1分で書いたような絵は、やはり飽きる・・・
勢いがあるというよりは、手抜きスレスレの絵があって、その上に俳句が書かれてあるのは、画像で見るならいいが、身銭を切る気になれない・・・
実際に手元に届いてみると、なんでこんなん買ったんやろ、と茫然とすることは、過去にあった・・・
パッと見では面白いのだが、よーーーく見ると、飽きてくる・・・
逆に、しっかり描き込んである立派な日本画はどうかというと、新しい絵は私好みではない・・・
1900年以降に生まれて、没後20年ぐらいの、まだ新しいほうの日本画家は、私の蒐集範囲から除きたい・・・
時代が新しい絵は、肉筆であっても、一歩間違えば、高度経済成長期の大量生産の掛け軸と変わらなくなる・・・
肉筆で、箱書きもあって、地元の美術館に収蔵されている作家であっても、そういう作家が一般家庭用に描いた、比較的小さな作品は、よく出来た大量生産の絵に近いものがあるから、避けたい・・・
だから、没後20年では足りず、没後50年ぐらい経っていて、1890年までに生まれた作家の、1950年ぐらいまえの絵を収集対象にしたい・・・
状態は、シワは許せてもシミは許せず・・・
面白い掛け軸の場合、状態が悪くても安ければいいか、という安易な気持ちで買うと、実際に手にした時、ゲンナリすることがある・・・
状態が悪い絵は、安くても買わない、と心を鬼にすることが必要だ・・・
これだけ消去法で掛け軸を選んでいるのだが、毎日、死ぬほどの苦しみを抱いてヤフオクでの落札を諦めている・・・
あっ、このまま目を閉じていたら、ネットオークションの終了時間が来てしまうな、と名残惜しさで身もだえしつつ、時が過ぎてゆくのを待つ・・・
掛け軸は、理想や桃源郷が描かれているものだが、蒐集家は、地獄を味わうものである・・・