金曜・・・

遺言書を、心療内科の先生に渡した

見事にスルーされた

まるでラインの既読スルーであるかのように

遺言書を5枚書いた

3度清書した

作成日を記したうえで自筆署名した

コピーして渡した

私は男なのに男からレイプされました、今でも自殺衝動があります

という内容の遺言書である

それをスルーされたのだ

現代的だな、と思った

たぶん現代の心療内科では、こういう対応が流行りなのかもしれない

吉本のお笑い芸人の漫才でも、ボケが面白いことをいっても、ツッコミが流す、という場面がある

ああいう感じで、私の自殺願望とレイプ被害が流されたのだ

もとから心療内科の先生には、期待してなかった

なぜなら私の方が、頭が偉いからだ

医者より私の方が頭が偉いし、気のきいたことがいえるし、いつも素敵な男なのに、どうして医者なんかに期待できよう

これまで3軒の心療内科を渡り歩いてきて、最後の先生になら遺言書を託せるような気がして、私の惨めな過去を告白した

なのに、このザマだ

男からレイプされたのに、レイプ被害をスルーされた私

こういう事があるから、20年間、誰にも言わなかった

レイプ被害を、親にも言わなかったし、言わないまま父が急死した

だから私は、親孝行したと思っている

レイプ被害を隠し続けることが、私にとって最大の親孝行だ

親に言えなかったから、せめて医者になら、遺言のつもりで告白した

でも最初から、医者には期待していなかった

医者が出す薬に期待しているだけであって、医者の言葉など期待していない

なぜなら私の方が、ずっと偉いから

レイプされたことは言いたくなかったのだが、日雇いバイトで高層マンションにのぼる度に、思い出してしまう

マンションで、エレベーターの扉に、窓がついてあるタイプがある

エレベーターの外からは中を覗けるし、エレベーターの中からは、これから乗ってくる人の顔が見える窓

エレベーターが上がっていくと、窓が明るくなったり、暗くなったりする

エレベーターが止まった時に、窓から加害者の顔を見て、力づくで私を引っ張って非常階段でレイプしていったな、と思い出したのだ

エレベーターが止まって加害者の顔が見えて、そこから力で抑え込まれて、パンツを脱がされて、前も後ろも血だけになったのである

その過去を思い出して、ずっと死にたい気持ちでいる

ひきこもりの時は、思い出さなかったし、自殺もできなかった

だけど日雇いバイトで高層マンションにのぼると、昔を思い出してつらい

今がつらいのではなく、昔の事でつらいのだ

できるだけ昔の事を考えないようにしたいのだが、何かを見ると、何かを思い出す