月曜・・・

民藝に惹かれる理由が、分かった・・・

民藝には、独特の文字がある・・・

『民藝』という雑誌の表紙の文字や、日本民藝館の看板の文字・・・

文字に独特のスタイルがあるのが、民藝の特徴だ・・・

この文字は、民藝界では高名な先生が書いたものであり、現代でもその系譜が続いている・・・

伝統的でいて、あたたかみのある文字だ・・・

この文字を見ていると、私は、新左翼のゲバ文字を思い出して、より好きになってしまう・・・

新左翼が絶滅しつつあるように、民藝の手仕事が後継者不足でどんどん消えていく姿と、重ね合わせてしまう・・・

だから私が頑張って、民藝品を買わねばならない・・・

私は、うっかりして7万円ほど民藝の器を買って、まぁまぁ満足していた・・・

沖縄と大分県の焼き物を26点ほど買い揃えて、お腹いっぱいだった・・・

さすが沖縄は、焼き物のメッカとでもいうべき様相を呈しており、様々なタイプの焼き物がある・・・

その中から、私は、素朴で歪だけど、どこか懐かしいタイプの食器を集めた・・・

沖縄だからといって、いかにもギラギラしたド派手な器は、退けた・・・

女子ウケを狙ったかのような可愛らしさがあるタイプではなく、ましてオシャレな感じでもない、あくまでも土着的で歴史を感じさせる器を選ぶ・・・

いま作られた食器なのに、すでに骨董品みたいな古めかしいものが、いい・・・

一枚の皿が詩であるかのような抒情性のあるものが、沖縄の大地から生まれたのを見れば、私は買わずにはいられない・・・

だから、あと2点欲しい・・・

さすがに26点買ったから、沖縄と九州はええか、と本州へ目移りしていたところだが、それでも沖縄の焼き物には魅力が尽きない・・・

たった1本の青色の線が、飯茶碗の胴部分に引かれているだけなのに、かくも胸をつまらせるほど切ない器になるのかと、私は驚いている・・・