教育勅語活用「懸念ない」=菅官房長官

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170403-00000065-jij-pol

義偉官房長官は3日の記者会見で、憲法教育基本法反しない形での教育勅語の教材活用を否定しないとした政府答弁書について、「親を大切にとか、兄弟姉妹仲良くとか、教育上支障のないことを取り扱うことまでは否定しない。適切な配慮の下、教材使用自体に問題はない」と説明した。
その上で「懸念は生じないと考えている」との認識を示した。 

懸念は、ある。
問題も、ある。
批判には、あたる。
自国民だけで300万人も殺した時代の教育勅語を、今さら教材活用してどうする。
教育勅語とは、日本が大失敗した時代の特殊なイデオロギー文書であり、中国でたとえると『毛沢東語録』、ドイツでたとえると『我が闘争』にあたる。
自国民にとっては思い出したくもない悲劇的な時代の歴史的文書を、よりによって学校教育の教材として活用するアホが政権にいるのだから、始末が悪い。
「親を大切にとか、兄弟姉妹仲良くとか」、そういう人間として当たり前のことを、わざわざ教育勅語で教えられる筋合いは、ない。
教育勅語を読まないと、「親を大切にとか、兄弟姉妹仲良くとか」いうことが分からないような連中は、戦後日本から出ていくべきであり、日本帝国へ勝手に一人で還るべき。
「親を大切にとか、兄弟姉妹仲良くとか」という数少ない美点を持ち出して、どうしようもない教育勅語を擁護する勢力は、戦争犯罪を無視した最悪の偽善者だ。
とはいえ、アベ政権が教育勅語を復活させたがる理由は、分からなくもない。
アベ自民党教育勅語にこだわるのは、アベ支持者の復古主義者に媚を売るだけでなく、教育勅語に含まれる道徳観を、自分たちの現在の言葉で語れるほどの知性が、ないからであろう。
なんてったってデタラメな憲法改正草案を書いてしまう自民党のことだから、教育勅語に代わる新しいものを、自分たちがアホすぎて書けないだけ。
だから埃をかぶった過去の遺物にすがりつき、アホな政権の権威づけに利用しているのは、バレバレだ。
どれだけアベ自民党がアホすぎるのかというと、いまでは語られることもない戦後70年のアベ談話の影響力の無さを思い出せば、すぐ理解されよう。