櫻井よしこ氏「古代の化石のようなことをいまだに言い続けることと、民進党の支持率の低迷は無関係ではない」

http://www.sankei.com/affairs/news/170504/afr1705040012-n1.html

テロ等準備罪は過去3度廃案になった共謀罪とは大きく異なる。具体的な合意が存在することに加え、重大犯罪を実行するための準備行為が確認できた場合に限って適用するという要件がある。11年前に民主党が求めた内容が盛り込まれ、明確な歯止めがかけられているのだ。にもかかわらず、民進党はなぜ、納得しないのか。国益を考えないのか。野党か与党かといった政局ばかりの政党になった。世界を見渡しても、共謀罪を「息もできない治安維持法だ」などと論難する国はどこにもない。古代の化石のようなことをいまだに言い続けることと、民進党の支持率の低迷は無関係ではないだろう。
朝日新聞毎日新聞東京新聞などのメディアは、世界における日本の立場や2020年東京五輪パラリンピックの安全な運営よりも、自分たちの信じる「反自民党政権」やイデオロギー的な闘争の一環で、テロ等準備罪を材料に反対ありきの主張をしている。
野党や左派メディアは、現行の法律でも十分に取り締まれると主張するが、そんなことはない。佐藤正久参院議員(自民)は、テロリストが水源に毒を入れて多くの人を殺害しようと企てたとしても、現行法では実際にテロリストが水源に毒を投げ入れなければ逮捕できないと指摘する。
テロは一件でも起きれば大変なことになる。日本ではこれまで、共謀罪という言葉そのものに対し、メディアや国民が強いアレルギーを示す雰囲気があった。世界広しといえども、共謀罪という言葉そのものにネガティブな反応を示す国は珍しい。だが、東京五輪は3年後だ。世界情勢は緊迫している。これからはありとあらゆる可能性を考え、危険を取り除いていかなければならない。一日も早く法整備を進めるべきである。

櫻井よしこの文章だから信用できない。
基礎的な法律知識が欠けている。
自民党佐藤正久がいうような「実際にテロリストが水源に毒を投げ入れなければ逮捕できない」などというホラ話に騙されるレベルじゃ、法律知識が皆無に等しい。
現行法でもテロリストが水源に毒を投げる前の、水源に近づくだけで建造物侵入なり殺人予備なり器物破損なり刑法罰が用意されているし、毒によっては許可なく所持しているだけで犯罪だし、条例でも罰則規定があるだろう。
しかも「テロリストが水源に毒を投げ入れ」るという譬え話が、関東大震災時のデマを彷彿とさせて悪質だ。
つい先日、内閣府のサイトの関東大震災の記述が、こっそり削除されたのかメンテナンス中だったのかは定かではないが、とにかく流言飛語に踊らされて自警団が朝鮮人・中国人を虐殺した関東大震災の記述が、一時、内閣府のサイトで見れなくなったことは記憶に新しい。
にもかかわらず、この期に及んで共謀罪を説明するうえで、自民党の議員が「水源に毒を投げ入れ」などと譬え話をひねりだすのは配慮がないし、無自覚のレイシズムそのものであろう。
歴史を知らなければ差別も知らないし法律も知らない、こんな不勉強極まりない老女が、ホイホイと共謀罪賛成の論陣を張るのは、お粗末すぎる。
普通の保守言論人であれば、わけのわからん法律は警戒するのが筋なのに、櫻井は民進憎しの感情を曝け出して自民党の言いなりになる有様。
治安維持法の暴走を忘れたのか、「共謀罪という言葉そのものにネガティブな反応を示す国は珍しい」などといえるのは、耄碌が始まったのではあるまいに。