土曜・・・

民藝の器を、さらに3点6000円で買ってしまった・・・

これで合計9点2万3千円散財したことになる・・・

器にこれだけお金を使ってしまうと、一人暮らしするための日常品が揃えられなくなる・・・

しかし器には、こだわらざるをえない・・・

私は、民藝の器を初めて買ったのだが、価値観が揺さぶられた・・・

いままで骨董品(古美術品からガラクタを含む)を集めていたから、民藝の文献を漁れば漁るほど、美への厳しい眼差しが、ショックを受けた・・・

いままで私は、物を見る目がなかったのではないか、と民藝の理論を経て、気づかざるをえなかった・・・

はっきりいって、骨董品は、ピンからキリまで守備範囲に入り、それは値段に反映される・・・

骨董の世界は、100円から遊べるし、値段は天井知らずだ・・・

だが民藝の世界は、いまでも現地の材料を使って、伝統に則って職人が作っている手仕事のうち、美しいものだけの、新品の製品をいう・・・

作家モノの作品ではなく、職人の製品のうち、美しさを備えたものだけが、民藝の範囲に入る・・・

民藝とは、古民藝を除けば、新品の製品を指すから、値段はあまり大差はない・・・

7寸皿なら3000円~7000円、8寸皿なら4000円~8000円で、骨董品みたいに値段が何百倍もバケることはない・・・

だから、同じような値段の製品のうち、そのなかでも美しいものを選び出さなければいけないのだ・・・

こういう美への厳しさを知るにつけ、私は反省せざるをえなかった・・・

美に厳しいのはもちろんだが、民藝は、健全さも要求されるから、私とは嗜好が違う、と思ってしまう・・・

一人暮らしするために、気安く民藝の器を買ったのだが、そのあまりの価値観の違いから、私には反省材料になった・・・

これからは、民藝の厳しさをもってして、骨董品と付き合っていきたいと思う・・・