土曜・・・

物を見る時は、ポイントを絞る・・・

この一点がダメなら、すべてがダメ、というポイントを選んで物を見る・・・

湯呑なら口づくり、急須なら注ぎ口、行平鍋なら持ち手、皿なら重さと形、茶碗なら重さと形と高台、というふうに急所を絞り込んでみる・・・

そしたら、ダメな焼き物というのが分かる・・・

湯呑なら口縁がまっすぐになって、反り返ってないやつはダメだ・・・

口あたりがいいように、湯呑を横から見たら、唇の形に合わせるかのように焼き物の口縁が反り返っていないと、話にならん・・・

ここが焼き物の命だ、というポイントを押さえていないような器は、すべて捨ててよい・・・

なぜなら焼き物に、命がないから・・・

これが出来ていなくて、何が湯呑だ、と私は怒りに震える・・・

いま、薩摩の芋焼酎の水割りを湯呑で呑んでいるのだが、思わず怒りで壊しそうになった・・・

どうして湯呑の口縁が反り返っていないのか、私は残念でならない・・・

湯呑を横から見た時に、まっすぐな形になっているやつは、許さない・・・

まるで湯呑が唇を求めているかのように、口縁を反らしてみろよ、と私は言いたい・・・