若者を追いつめる日本の政治に下重暁子「責任は私たちにもある」〈週刊朝日〉

https://news.yahoo.co.jp/articles/678ee3e544c67aa40c2135a6270eb4ff36890844

なぜこんなことを言うかといえば、今回の選挙戦、和歌山の漁港で岸田首相に手製とみられる爆弾を投げつけた男は、実によく選挙制度を勉強していた。

 昨年の参院選に自ら立候補を試みたが、被選挙権の年齢に達していないこと、三百万円の供託金が必要なことで断念したという。政治に関心を持ってもそれを表現出来ない焦立(いらだ)ちが感じられる。

 安倍元首相の国葬に世論の多くが反対しても、閣議決定という、声の届かぬ所で物事が決まっていくことへの怒り。私たち庶民の抱く感情とそれほどかけ離れていない。

 それなのに、一人で爆弾を準備し、聴衆という同じ選挙民をも傷つけかねない行為に出ることは一般庶民の考え方とあまりにかけ離れている。なぜ彼がそういう行動に出たのか。たった一人で

 かつてこうした行動に出る者は、考えを同じくする同志や、仲間との共謀が多かったが、今は一人でやる。その方法しかないと彼を追いやった絶望感を思うと、そら恐ろしい。思いつめたその方法論から、引きもどしてやることがなぜ出来なかったのか。

 うまくいけば選挙制度への疑問を提起し、世の中を変えていくかもしれなかった若者を、一人過激な方向に追いやってしまった責任は、私たちにもあるのではないか

 奈良の安倍元首相殺害の犯人も一人だった。そうした追いつめられ孤立した若者は数多くいる。その一人一人が膝をかかえて何を考えているのか。

 罪は許されるものではないが、その心を理解できなければ、また同様な事件を生むことになるのは間違いない。

非常に説得力がある。

責任が私たちにあることを、ずばり指摘しているのは、評価できる。

山上さんがアベを殺してくれたり、木村さんが岸田に爆発物を投げたその責任は、われわれにもあることを、はっきり認識しなければいけない。

しかし、私たちといっても、具体的にどこの誰が悪いのか、特定しなければいけない。

私の考えでは、自民党に投票する2000万人の日本人が悪い、と断言できる。

この2000万人のうち、ほとんどが貧乏人であり、しかも頭の悪い人たちであることは、疑いようがない。

岸田政権を倒すだけでは足りず、この愚かな2000万人をなんとかしない限り、選挙を何度やっても結果は同じだ。