土曜・・・

そういえば骨董屋で、先日、物故した作家物の陶芸作品も買っていた・・・
たいした物ではない・・・
箱入りの壺で、5000円だ・・・
高いな、と思った・・・
いままで買った作家物は、2000円の茶碗が最高額だった・・・
なのに私は、3年ぶりに骨董屋を訪れて、5000円の壺も買ってしまった・・・
白い焼き物で、偏った形の壺で、神経の入った線描きの模様がある・・・
余白を生かしつつ、線描きの先まで気合いの入った模様・・・
そこに惹かれて、5000円出した・・・
私としては、無理をした方である・・・
高いな、と思ったのだが、2週間迷って、結局、買っていた・・・
現代作家物とはいえ、超有名な大家ではない・・・
有名ではないとはいえ、美術館に入っているし、百貨店で個展のあったタイプの作家物である・・・
つまり骨董屋で10万円以下で買える、いまいち評価されていない作家なのだ・・・
悪く言えば、美術品ではなく、中古品としてしか評価されていない、かわいそうな壺・・・
だから私でも買えた・・・
高い物は、よう買えへん・・・
3000円が限界だったのに、5000円も出してしもた・・・
昔の私だったら、こんな買い方をしなかった・・・
3年ぶりに骨董屋を訪れて、気が緩んでいた・・・
ヤフオクで見たら、同じ作家の同じ壺が、4500円で落札されているではないか・・・
だから5000円は、本当にヤラしい値段だったのだ・・・
欲しい人だったらギリギリ無理して買える、絶妙な値段・・・
壺に惚れてしまい、高値で掴んでしまった・・・
自分を戒めたい・・・
なのに明日も、骨董屋へ行こうと、気が急いている・・・
あの1000円の見どころのない壺が、忘れられない・・・
むさ苦しくて、いまどき誰も見向きもしない海鼠釉の小壺が・・・